元フジテレビアナウンサーの渡邊渚(27)が昨年8月に退社して以降、初のフォトエッセイ『透明を満たす』(講談社)が大きな話題を集めている。

このエッセイは、5万字を超える書き下ろしの文章と、80ページに及ぶ撮り下ろしグラビアで構成されており、1月29日の発売直後から好調な売れ行きを見せている。
Amazonの「タレント本(総合)」ランキングでは発売と同時に1位を獲得し、発売から10日以上が経過した現在もその人気は続いている。レビュー数は1232件を超え、星4.5という高評価を維持している。

渡邊は2020年にフジテレビに入社し、『もしもツアーズ』の4代目ツアーガイドや『めざましテレビ』のリポーターとして活躍。
しかし、2023年6月に体調を崩し、7月以降は番組を降板して休養を取ることとなった。そして、2024年8月には病気療養のためフジテレビを退社する決断を発表した。
同年10月には、自身のインスタグラムでPTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えていたことを公表。「完全に無くなる病気ではないが、今は元気に過ごしている」と現在の状況を説明し、今後は自分のペースで活動していくと語っている。
『透明を満たす』についても、「自身を知る人だけでなく、生きづらさを感じている人や病と向き合う人、将来に悩む若者など、多くの人に届いてほしい」との想いを明かしている。
このフォトエッセイは多くの読者の共感を得ている一方で、渡邊のインスタグラムには厳しいコメントも寄せられている。彼女はコメント欄を閉じることなく開放しており、批判的な意見も受け入れているようだ。
そんな中、3月には渡邊の関係者による会見が予定されているという情報が浮上している。SNS上の誹謗中傷に対する対応や、渡邊自身の考えについて語られる場となる可能性があると見られている。

渡邊はフォトエッセイのプロモーションも積極的に行っており、2月6日に公開された『VOCE』(講談社)では、「伝えることをやめてはいけない」という使命感が、SNSでの発信を続ける理由の一つであると語っている。また、彼女のSNSが病気や治療に関する情報交換の場として機能していることもあり、「貴重な場を大切にしたい」とコメント欄を閉じない理由を明かした。
2月7日発売の『週刊現代』(講談社)のインタビューでは、テレビ業界から距離を置くことを決意し、自宅にはテレビすら置いていないことを告白。過去にパリ五輪を現地で観戦したことがSNSで批判の的となったことにも触れ、現在も誹謗中傷が続いていると語った。

彼女はSNS上のコメントにはすべて目を通しているものの、誹謗中傷にはそれほど傷つかないと明かしている。その理由として、PTSDを発症するに至った出来事の方が、遥かに辛い経験だったからだという。また、「私の言論は誰にも止められない」と、発信を続ける意思を強調している。
さらに、渡邊は最近、有料会員クラブ『Lighthouse』を開設。会員限定エッセイやインスタグラムアカウントへの招待、イベントやグッズの先行販売、会員限定の悩み相談といった特典を提供している。ただ、月額1500円という価格設定に対し、「高すぎる」という声も一部で上がっている。
今後の活動について、3月の会見ではさらなる発表があると予想されている。また、彼女の2冊目の書籍もすでに決まっており、大手出版社からの出版が予定されている。ロケは東南アジアで行われ、すでに撮影も完了しているという。


23年の体調不良時には「死を覚悟した」と著書で告白している渡邊。そんな過去を乗り越えた彼女の言葉が、多くの人の心に響いていることは間違いない。